入札電子化は効果大、漁港・市場のICT化

2023年6月20日

研究テーマを説明した(㊧から)桑原委員長・中泉特任教授・長野名誉教授

 日本水産工学会が先に開いた学術講演会の中で、東京海洋大学(産学・地域連携推進機構)の中泉昌光特任教授が日本水産工学会賞を受賞した。受賞テーマは「漁港・産地市場の生産性向上と付加価値化におけるICT活用に関する研究」。中泉教授は「わが国における漁港での電子化は限られている」という状況を改めて説明しつつ、「今後はセリから入札へと切り替えて電子化を図ることも選択すべきだ。入札は初めての人でもできる」と提言する。

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 中泉教授の研究では、ノルウェーや英国、フランス、イタリア、ポルトガルなど欧州の漁港(市場)と、岩手・宮古、大船渡、宮城・気仙沼、石巻、千葉・銚子、神奈川・三崎など電子化を取り入れた日本の先進地区を同じ項目で調べて比較している。[....]