仙台・青葉まつりで仙台水産などが山鉾巡行

2023年5月24日

仙台水産の山鉾巡行

 杜(もり)の都の初夏を彩る「第39回仙台・青葉まつり」が20、21日の両日、仙台市中心街で4年ぶりに通常開催され、大勢の地元市民や観光客で賑わった。

 21日の「本祭り」の目玉は仙台水産、阿部蒲鉾店などの地元企業が所有する山鉾(ぼこ)10基の巡行。仙台藩祖・伊達政宗を祭った青葉神社の神輿(みこし)渡御、勇壮な鎧兜(よろいかぶと)に身を包んだ武者行列などに続き、高さ4メートルもある巨大な山鉾が扇子を両手に激しく舞う「すずめ踊り」の隊列を引き連れ、新緑まぶしい街路樹の下を練り歩いた。

 仙台水産は宝船をモチーフにした御神船山鉾、阿部蒲鉾店は真っ赤なタイを頂に据えた大鯛山鉾で、どちらも関係者総出で大隊列を編成。太鼓や笛に合わせて個性あふれる「すずめ踊り」を披露しながら、節目ごとに「魚がうまい!」「カツオが来るぞ!」などと威勢よく決めぜりふを飛ばすと、沿道を埋め尽くした大観衆から万雷の拍手が沸き起こった。

 「仙台・青葉まつり」の発祥は江戸初期。戦争で中断したが、伊達政宗の没後350年を迎えた1985年に市民の祭りとして復活した。2011年は東日本大震災の影響で中止を余儀なくされたが、翌年から復興への願いを込めて再開。過去3年は新型コロナウイルス禍に対応して中止、規模縮小していた。[....]