三重県知事が漁業者と現場討論、水産の町・南伊勢再興へ団結

2024年3月21日

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漁業者の熱弁に耳を傾ける一見知事(㊨から3人目)

 三重県の一見勝之知事はこのほど、南伊勢町の漁業者らと同町の水産業の未来について語り合う「円卓対話」を行った。市町との連携強化に向け、知事が現場に赴き首長や県民と地域課題について対話を行う取り組みの一環。タイトルの通り、上座下座のない「円卓」をイメージし、自由闊達(かったつ)な意見交換を行える場としており、今回は上村久仁町長のほか、同町で漁業の担い手確保・育成事業「TRITON PROJECT」を実施しているフィッシャーマン・ジャパンの長谷川琢也氏、現地漁業関係者らを交えて実施。総勢9人で担い手確保・育成や資源活用について熱く討論し「若者がなじめる地域環境をつくろう」「横の連携で共通課題に取り組もう」などと決意を新たにした。

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 長谷川 われわれ(一社)フィッシャーマン・ジャパンは、宮城・石巻市で漁業者を増やすため漁業体験イベントの開催や水産業専門の求人サイトを運営している組織。2年前からは南伊勢町でも同様の事業を展開している。きょう集まった水産関係者はいずれもこの取り組みに参加している「チームTRITON南伊勢」のメンバー。きょうは一見知事や上村町長とともに、今後いかに若手を呼び込んで定着させるか、そして変化する海洋環境に合わせ、いかに「稼げる漁業」を展開していくか話し合いたい。まず、地元の漁業人口の現状と若手確保の動きは現在、どのような状況にあるか聞きたい。[....]