マダラにTAC導入、本州日本海北部系群

2023年7月6日

 水産庁は新潟市内で4日、マダラ本州日本海北部系群の資源管理方針に関する第2回検討会(ステークホルダー〈SH〉会合)を開き、来年7月から同資源に漁獲可能量(TAC)管理を導入することを決めた。水産政策審議会資源管理分科会に諮り、正式決定を目指す。魚種や漁業の特性に合わせた試行錯誤が管理に反映されるよう、ステップアップ方式で実施。漁獲が特定地域に偏る際の対応については、ステップ1開始前に明確にする。

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 マダラ同系群は、初年度から現行のTAC対象魚と同じ管理手法で進めるのではなく、段階的に管理内容を改善しながら本格運用に入る。ステップ1では漁獲報告の体制づくりを先行。ステップ2で試行的にTACを配分し、管理の運用や枠の有効利用などを検討する。

 ここまで最長3年を想定する。管理目標や漁獲シナリオを再設定したあとに、採捕停止命令などを伴う通常のTAC(ステップ3)へ移行。ただし水産庁は、さらなる検討が必要だと判断した場合に限り、「『3年にこだわらず』という考えももっている」としている。[....]