ヒトエグサ種苗生産技術確立、陸上養殖へ実証試験開始

2024年3月21日

 理研ビタミン(株)は18日、グループの理研食品(株)(宮城・多賀城市、宮澤亨社長)と高知大学が、陸上養殖を可能にする緑藻ヒトエグサの種苗生産技術を確立したと発表した。両者は2018年から科学技術振興機構の産学共創プラットフォーム共同研究推進プログラムのプロジェクト「低CO2と低環境負荷を実現する微細藻バイオリファイナリーの創出」に参画。その研究成果として得られた。

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 ヒトエグサは葉状の大型緑藻の一種で、全国各地で天然で採取されたり、養殖されるなどし、「アオサノリ」や「アオサ」の名称で広く知られるが、年々収穫量は減少している。

 長年緑藻類の研究をしている高知大学の知見を基に、理研食品は高知大学とともに、ヒトエグサを単細胞のままで増殖させるバクテリアと単細胞から葉状化を促進するバクテリアを選定。単細胞状態で大量に増殖させたヒトエグサを葉状化させることにより、陸上養殖用の種苗として活用することが可能となった。[....]