イオン系列新ネットスーパー、まとめ買い特化で既存と共存

2023年4月10日

新ブランド「グリーンビーンズ」をアピールする関係者

 イオングループで倉庫出荷型ネットスーパーの開発を担うイオンネクスト(株)(千葉市美浜区、バラット・ルパーニ社長)は4日に都内で開いた会見で、オンラインマーケットの新ブランド「Green Beans(グリーンビーンズ)」のサービス開始を今夏と発表した(一部既報)。既存の店舗出荷型ネットスーパー「イオンネットスーパー」と当面は並走期間をもたせる。「グリーンビーンズ」では、刺身やバラ売り惣菜などは扱わず、冷凍食品や大容量商品などのまとめ買いに適した商品や、売場の限られた店舗は並べられないニッチな商品なども扱い、特徴を打ち出していく。

 英テクノロジー企業のオカド社(ティム・スタイナー最高経営責任者〈CEO〉)のシステムを導入した、千葉市緑区誉田の第1号の顧客フルフィルメント・センター(中央集約型倉庫〈CFC〉)では最大5万品目の品揃えが可能。ピッキングは人工知能(AI)やロボットを駆使して行う体制が構築されていて、店舗の10倍の効率でピッキング(荷捌き)できる。最後の袋詰め作業以外、すべて機械が行う。

 配達の最終拠点から個人宅などの顧客までの区間(ラストワンマイル)配送は、グループ会社のイオンネクストデリバリー(株)(野澤知宏社長)が構築した自社便網でカバーする。CFCからサテライト拠点への大型トラック配送、配達トラックの積み込みに至るまでの輸送に関する資材は規格が統一され、荷役作業がほぼ生じない。その分、ネットスーパー唯一の顧客との接点である接客力の向上に力を注ぐ考えだ。[....]