「團十郎」襲名の市川海老蔵さんに鉢巻贈呈

2022年10月20日

海老蔵さん?に目録を手渡した伊藤相談役

 11月に十三代目「市川團十郎白猿」を襲名する歌舞伎役者の市川海老蔵さんが18日、東京・豊洲市場の魚河岸水神社遥(よう)拝所を訪れ、魚河岸会(会長・早山豊東京魚市場卸協同組合〈東卸〉理事長)の歓待を受け、襲名披露公演で演じる歌舞伎十八番の一つ「助六由縁江戸桜」で使用する「江戸紫の鉢巻」の目録を前会長の伊藤宏之相談役から受け取った。目録の贈呈は2017年2月以来5年半ぶりで、移転した豊洲市場で行われるのは初めて。

 團十郎家(成田屋)と魚河岸会の関係は江戸・元禄時代と古く、團十郎家の俳優が「助六由縁江戸桜」を演じる前に魚河岸会に出向き、魚河岸の旦那衆から舞台で使用する引幕・下駄・鉢巻などを贈呈するしきたりが現代まで続いている。

 近年は、「江戸紫の鉢巻」の目録を魚河岸会会長から手渡す形になっていて、東卸の応接室で行ってきたが、今回は魚河岸水神社遥拝所に魚河岸会の面々が集合して全員で出迎える形をとった。

 海老蔵さんが参拝を済ませると、公用で不在にしていた早山会長に代わって前会長の伊藤相談役があいさつ。襲名に祝いの言葉を述べつつ、12代目との思い出をしのんだあと「魚河岸会も今年に代替わりした。(後任の)早山会長をよろしくお願いする。今後ともお付き合いを」と呼び掛けたうえで「鉢巻」の目録と襲名祝いの品を手渡した。[....]