畜養ウニの強み発揮

2022年4月26日

身入りを回復させたムラサキウニ

 磯焼け対策で駆除したウニの食用化を進める(株)大分うにファーム(大分・国東市、栗林正秀社長)が、商用化施設を稼働させて1年になる。閉鎖循環型水槽は年間を通じて水温が安定しており、専用の餌で身入りを回復。自然環境に品質が左右されることなく、国際事情による価格変化もない強みを評価し、支持する飲食店数が増えてきている。

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 同社は大量発生し、磯焼けの原因となるムラサキウニを漁業者から買い取って食用化を図っている。海藻を食べ尽くし、自らも痩せてしまった「磯焼けウニ」の生殖腺指数(体重に占める生殖巣の割合)はほぼ皆無だが、安定した水温下で専用の餌を与えると、約10週間前後で出荷基準の15%前後へ改善される。 [....]