広がるオルタナティブフード

2022年7月25日

「ネクストシーフード丼」ができるほど充実した品揃えを誇る一正蒲鉾

 昨今の海洋環境の変化は著しく、これまで食卓に当たり前に並んできたような水産物でも、不漁に悩まされている。資源減少による魚価の高騰も顕著で、一部ではその魚を食べる文化そのものの存亡も危ぶまれる事態となってきた。そんな中、水産物の代替食品の提案が加速している。食品企業がこれまで培ってきた技術を注ぎ込み、本来の食品と見分けが難しいほど高品質な商品が増えてきた。最前線を走る企業に話を聞いた。

 新潟県のねり製品メーカー一正蒲鉾(株)は、魚肉スリ身でウナギ、イカ、ウニの再現を成功させている。代替可能な食品「オルタナティブフード」として展開中で、国連の持続可能な開発目標(SDGs)や水産資源の減少への意識の高まり、価格へのニーズなどと合致し、引き合いを伸ばしている。[....]