<函館食品特集>「技術光る!函館の多彩な水産食品」

2022年9月29日

今期も原料事情が厳しいスルメイカ

 北海道南部の函館および近郊地区には水産加工業者がひしめき、長年培ってきた高い技術力により、多彩な水産加工品を製造・販売し、定評を得ている。近年は主原料のスルメイカの供給悪化が著しく、厳しい環境を強いられているが、各業者は原料変更や商品開発などに努め、不屈の精神で事態の打開を図っている。各業者の取り組みや商品、イカの原料・消費動向などを特集で紹介する。

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 函館の水産加工業者が主原料としてきたスルメイカの漁獲は近年不振が続いており、JF全漁連のまとめによると昨年の国内水揚げ(生鮮、冷凍計)は、前年比34%減の約2万4600トンと、全漁連の1984年以降の統計史上の最低記録を更新した。5年前の2016年の4割、10年前の11年と比べると1割のボリュームにまで後退した。[....]