<企画・UMITO>道の若手漁師、東京を視察で「消費の最前線」実感

2023年2月24日

「邑久カキ定食」を昼食にとる漁業者ら(東京・渋谷のd47食堂)

 人も海も豊かになる漁業を目指して活動する(株)UMITO Partners(東京・渋谷区、村上春二社長)の企画で、北海道漁青連の若手漁業者が、東京・渋谷を訪問、エシカルフードを扱う小売、飲食店などを視察した。

 北海道漁連の協力のもと実施されたこの企画で東京を訪れたのは、尾崎勇太氏(北見)、横田和馬氏(根室)、小笠原宏一氏(留萌)、右近哲也氏(日高)、小柳賢太氏(宗谷)、山森昴氏(小樽)、挽野洋介氏(桧山)の20~30歳代の漁業者ら8人。

 オーガニックをはじめ、自然や環境、社会にとっても負担の少ないエシカルなこだわり食品・食材を販売するフードアンドカンパニーの代官山T―SITE店では、「心に余裕がなく緊張した社会を、やさしい経済を通じてリラックスした社会に変えたい」という白冰(バイ・ビン)社長の思いに耳を傾けながら視察した。

 同店では野菜などに比べ水産物が少ない理由について、「水産物は仕入れたいが、自社加工施設のない中で自分たちの基準に合った食材や加工品を仕入れづらい」などの事情があることを学びながら、「サプライチェーンはどうしても情報が途切れる。ただ、顔が見えるだけでなく、(生産者は)消費者の感情を動かす工夫も大切」との白社長の指摘に漁業者も高い関心を示した。[....]