鹿児島市の有志、オンラインで水産談義

2022年9月28日

参加者と意見交換する松田さん、右上は鳥居准教授

鹿児島県の生産、流通、卸、小売、行政、大学や研究機関などを中心とした有志が参加して18日、水産業の現状や今後について話し合う「水産談議」が行われた。当初は鹿児島大学水産学部での開催が予定されていたが、台風14号の接近と重なり、完全オンラインに変更しての開催となった。当日は海外からの参加者もあり、約40人が熱心に意見交換を行った。

今回の「水産談議」を企画したのは鳥居享司准教授と松下政経塾42期生で2年生の松田彩さん。意見交換では主に生産者から消費者までの流通の課題などが話し合われた。

「もっと効率的に消費者に魚介類が届けられないか」「消費者ニーズと供給側の間でミスマッチが起きているのではないか」といった問題提起について、鮮魚店・(株)イズミダの出水田一生常務は、地元・鹿児島で売れる魚と、関東などで売れる魚が異なることなどを説明。

鳥居准教授が「奄美などに行ってもホテルや居酒屋では一般的な魚しか食べられない場合も多い」と話すと、鹿児島県大島支庁の宍道弘敏水産係長は、地元の居酒屋も安定供給できて、喜んでもらえる魚だけを取り扱うと説明。一般的に居酒屋などある程度客単価が決まっているため、それ以上の高級魚などは提供しにくくなっていることなども参加者の間で確認された。 [....]