陸水「堺加工センター」が稼働

2023年5月16日

高鮮度で人気の「美咲サーモン」

 消費地近くの陸上かけ流し水槽(大阪・岬町)で4毛作(トラウトサーモン、ヒラメ、クエ、トラフグ)の魚類養殖を手掛ける(株)陸水(堺市、奈須悠記社長)が堺市内で整備を進めていた「堺加工センター」が完成した。同センターでは4月初旬から加工作業を始めた。

 自社養殖の魚などを中心に1尾ずつ手作業で丁寧に処理。頭と内臓を取り除いたセミドレスから、フィレーなどの形態まで販売先のニーズに合わせて加工処理している。

 責任者の下園明男営業部営業二課課長は、「現在は5~6人で加工、配達業務にあたっている。一部でウロコ取り機などは活用しているものの、ほぼ手作業で丁寧に処理している」と話し、人手で丁寧に加工から梱(こん)包までを行うことできれいな荷姿で、魚種に応じて冷やし方を変えるなど、鮮度のよさを意識した取り組みが評判を呼んでいる。

 4月下旬時点では一日にトラウトサーモン約60尾を三枚おろしなどに加工。「今期は3キロアップの魚体が多く仕上がった」などと話した。トラウトサーモンの同社ブランドである「美咲サーモン」は今年も高い人気を誇っている。

 同社では可能な範囲で細かなニーズに対応。大きな魚体で揃えたり、逆に小さな魚体の要望にも応え、ラウンドや三枚おろしの注文にも応じている。[....]