続報・奥能登水産業再開、道のり険しく

2024年1月10日

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転覆・沈没船が漂う珠洲・飯田漁港(4日撮影)

 1日に石川・能登地方で発生したマグニチュード7・6、最大震度7の地震は、9日までに現地での水産関連の深刻な被害が次々と明らかになっている。激しい揺れで崩壊した生活インフラの回復のめどが立たないほか、能登半島の外浦(北・西岸、日本海側)では大規模な地盤隆起による港湾の海底露出が起き、内浦(東岸、富山湾側)では津波による漁船転覆・沈没が多数発生するなどの被害に見舞われた。特に奥能登での水産業再開の道のりは険しく、復旧を断念せざるを得ないほどの窮地に追い込まれている地域もある。

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 8日午後2時時点の情報で、漁港被害(防波堤、岸壁、物揚場、臨港道路損傷)があったのは県管理が7漁港、市町管理が43漁港に上っている。特にJFいしかわ門前支所がある輪島市の鹿磯(かいそ)漁港、珠洲市の狼煙(のろし)漁港、寺家(じけ)漁港などで大幅な地盤隆起により海底露出がみられ、県内第2の水揚げ港・輪島港でも「係留している漁船が着底している箇所がある」(石川県水産課)。[....]