築地場外市場、かつてない賑わい

2023年3月30日

外国人をはじめ観光客で大混雑する場外市場

 東京・中央区の築地場外市場が、かつてないほどの賑わいをみせている。昨年末以降、インバウンド(訪日客)を中心に人出が増え続けており、場外市場の関係者は「毎日が年末のよう」と驚きを隠せない様子だ。

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 多くの鮮魚店や飲食店などが軒を連ねる場外市場は2018年に築地市場が江東区の豊洲へ移転してからも営業を継続してきたが、新型コロナウイルス禍で一時は閑散とした状況で、廃業する店も少なくなかった。

 ただ、水際対策の緩和や円安などの影響で、昨年12月ごろからインバウンドを中心に訪れる観光客は急増。人気の卵焼き店や牛丼店、ラーメン店などには長蛇の列ができ、「コロナ禍前の2倍くらい並んでいる」と関係者は言う。

 場外市場の鮮魚店などは、寿司店など業務用の水産物を扱うことが多いが、観光客にも自慢の魚介を味わってもらおうと、最近は少量の刺身やハーフサイズの海鮮丼などを提供する店が目立つ。店先などで手軽に安く食べられるとあって、人垣が絶えない人気ぶりだ。[....]