水産価格、近年の最高値更新中/東京都区部主要7品目

2023年2月6日

東京都区部の小売価格にみる、生鮮・冷凍・加工の水産関連主要7品目の推移(2018年1月?22年12月)

 デフレ経済の長期化で?通用する価格?が厳然として存在することで押さえつけられ、?買い負け?日本の原因をつくっていた水産小売価格が、2022年後半から明確な上昇カーブを描き始めた。水光熱費に顕著な全体の物価高と同様、近年最高値を更新し続けている。関連統計は新たなフェーズに入ったことを示している。

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 総務省が公表する小売物価統計調査のうち主要品目の東京都区部小売価格から、主力商材のマグロ、生サケ、ブリ、エビ、ホタテ、塩サケ、カマボコを抽出すると、22年の後半からほぼ一貫して上昇局面に入ったことがグラフから分かる。

 特に値上がりが顕著なのが生サケ。5年前は100グラム(以下はいずれも100グラム)300円台前半だった価格は、400円後半まで急騰して500円に迫っている。マグロやブリも大幅上昇し、いずれも近年の最安値圏からすると100円以上の値上げとなっている。[....]