年末・主要8品目分析/マグロ・カニ、安値で数量増

2024年1月17日

 新型コロナウイルスの感染症法上の分類が昨年5月に「5類」に移行し、4年ぶりに行動制限が撤廃された中で迎えた、関東圏における2023年の年末商戦主要8品目の分析が出揃った。巣ごもり需要で好調だった量販店・スーパーに逆風が吹き、帰省を含めた国内外への旅行客が増加することで厳しい販売を強いられるかとも予想されていたが、為替の影響からか海外旅行はコロナ禍前まで回復せず国内にとどまった人々が多かったことで、昨年末も末端は好成績を収めたもようだ。例年より値下げの品目が多く、年末前にはメディア効果で消費者にもカニなどを中心に「値頃感」のイメージが浸透したことも購買意欲の増加につながったと考えられる。

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 単価安の影響から数量は健闘したものの、売上金額でのマイナスが散見された。ただ、例年のように年末最終週に多発する「投げ売り」を回避し、利益を着実に残せたことで「及第点」と評価された商材が多かった。全体的に在庫は薄かったことから、一部企業が生じた空白域に確保していた商材を入れ込み、利益を伸ばす場面も見受けられた。[....]