傷物マダラを新名物に「塩竈フッシュバーガー」

2022年11月2日

個性派のおいしさは話題必至

 宮城・塩釜市の老舗料理店「割烹(ぽう)中長」で10月29日、市場価値の低い傷物のマダラを使った新しいご当地グルメ「塩竈フィッシュバーガー」の試験販売が行われた。水産加工のマルサン松並商店(株)(松並理恵社長)などが展開する「海の宝物プロジェクト」の一環で、地元の高校生が考案した「パワフルタラバーガー」「たらこっぺ」など4種を商品化した。価格はドリンク付きで一個1000円(税込み)と安くはなかったが、近くにある国宝・塩釜神社の参拝客らが次々と訪れて好評を博した。

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 プロジェクトは松並社長と割烹中長の5代目店主・根岸俊之さん、みちのくエンタテインメント(仙台市)の代表を務めるプロレスラーの新崎人生さん、市内で活動するフードコーディネーターの伊藤しほさんで構成。地元の刺網漁師から「傷物は値が付かない」との悩みを聞き、まずは塩釜市魚市場に水揚げされるマダラから解決を図ることにした。

 「数量が少ない」「料理法が限られる」といった傷物の特徴を踏まえ、ご当地グルメとしてフライで提供する手法を選択。メニューは「魚食を敬遠する若者にも食べてほしい」との思いからハンバーガーにした。[....]