ヤイトハタ陸上養殖、島嶼モデル確立目指す

2023年2月14日

陸上養殖施設(オリオンビール?提供)

 琉球大学理学部の竹村明洋教授らが中心となって沖縄・中城村などと産学官連携でヤイトハタの陸上養殖を実施している「資源循環型共生社会実現に向けた農水一体型サステイナブル陸上養殖プロジェクト」では、昨年12月から、中城村のふるさと納税返礼品としてヤイトハタを使用した沖縄の炊き込みご飯「じゅーしー」の素(もと)などの提供を開始した。今後も商品展開を拡大すると同時に、再生可能エネルギーの利用、食品残渣(さ)の資源化などの研究成果を統合し、他地域でも応用できるシステムの構築を目指す。

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 同大学は2019年から、東南アジアでバナメイエビなどの養殖を行う(株)メイキット(東京・千代田区)などと建設した中城村養殖技術研究センター(NAICe)でミーバイ(ヤイトハタ)の養殖を開始した。

 現在は同施設で食品残渣を活用した餌料の作成や、微生物が分解した魚の排せつ物を水耕栽培で植物が栄養として吸収し、浄化された水が再び魚の水槽へと戻る「アクアポニックス」、太陽光発電パネルの設置による再生可能エネルギー100%の電源供給、人工知能(AI)などの情報通信技術(ICT)を活用したスマート養殖技術の開発などの研究・実証を並行して実施中だ。[....]