ホワイトスポットウイルス、大規模なゲノム配列解析 

2023年9月11日

 東京海洋大学などの研究グループが重要な養殖魚種であるクルマエビに感染するホワイトスポットシンドロームウイルス(WSSV)の大規模なゲノム配列を解読し、その進化史を解析したと7日発表した。解析によりWSSVの起源と進化の解明や養殖現場での防除に向けた研究への貢献が期待されている。

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 ゲノム解読の技術発展で、世界各地でWSSVのゲノムが解読され配列が公開されているが、日本産WSSVのゲノムは未解読のままだった。

 クルマエビ類養殖においてウイルスや細菌、寄生虫などの病原微生物による感染症の解決が課題の一つになっているが、その感染症の中でも最も深刻な被害をもたらしてきたのがWSSVが引き起こす、ホワイトスポット病(クルマエビ急性ウイルス血症)だ。[....]