カフェのような魚屋「BIWAKO DAUGHTERS」

2023年6月16日

「湖魚をもっと食べてほしい」と話す中川店主

 【野洲】カフェのような魚屋「BIWAKO DAUGHTERS(琵琶湖ドーターズ)」は、琵琶湖岸から200メートルほどの住宅街で2016年11月から営業している。地元滋賀県民のほか、京都や大阪をはじめ、新型コロナウイルスが落ち着いてきた現在では、外国人観光客なども訪れる。

 店主の中川知美さんは「毎日、父母が菖蒲漁港から定置網漁に出ている。父母がやっている、あやめ水産のお客さんもいるが、獲ってきた魚や母の作る佃煮など家の味を、なくしてしまうのはもったいない。若い人にも湖魚を食べてもらいたい」と考えて現在のような店を出した。

 いち押しの商品は、やはり滋賀を代表する珍味「鮒寿司」。このほかスジエビと大豆を炊いた「えび豆」、小アユやモロコの佃煮なども販売している。創作テイクアウトフードのブラックバスサンドやビワマスサンドも人気が高い。

 イベントなどにも小型のトレーラーハウスを牽(けん)引して、PR販売に赴く。

 「昔ながらの湖魚の佃煮なども食べてほしいし、『鮒寿司』を使ったサンドイッチなどの販売は、湖魚を食べてもらう入り口としてもらえれば、との思いから少しずつラインアップを増やしてきた。なじみがないのに湖魚を食べるということはないと思う」と話した。

 そのために「まずは県民向けの食育が重要。子供が好きだといって食べていけば、自然と慣れ親しんでいくと思う」と考えている。[....]