ウニの蓄冷材に冷凍ワカメ、昭和冷凍プラントが開発 

2024年3月29日

クリックで画像を大きく表示します

ワカメを蓄冷材に活用した丸雅小川フーズの生ウニ

 冷蔵設備メーカー、(株)昭和冷凍プラント(釧路市、若山聖子社長)は冷凍ワカメなどを蓄冷材に活用した新たな生鮮食品の保存技術を開発し、2月に特許を取得した。ウニ加工の丸雅小川フーズ(株)(石狩市、小川雅弘社長)はこれを導入して生ウニを道内外に出荷しており、首都圏の寿司店などから好評を得ている。

 新たな保存技術は海藻やナガイモを冷却して蓄冷材とする。これら食品由来の蓄冷材は熱伝導率が低く、温度変化の影響を受けにくいことから、対象の生鮮品を氷結する一歩手前の低温域に長時間保つことができるという。

 昭和冷凍プラントの発明技術「窒素水」をウニの塩水や洗浄に活用する丸雅小川フーズ(取り扱い規模=殻付き、製品合わせて約60トン)はこの技術に着目し、今年1月から生ウニの保存に活用し出した。三陸産の塩蔵ワカメを水戻しし、ウニ用のケースに敷き詰め、空の中ザルを乗せたうえでマイナス25度Cで凍結し、保管。出荷時にはウニを乗せた中ザルと入れ替えて密閉パックする。[....]