大分・佐伯でリレー放流「始まりの地」から開始

2022年10月19日

イサキ稚魚約300尾を放流した松浦小の児童

 佐伯市立松浦小学校の児童57人が11日、地元の市公設水産地方卸売市場鶴見市場で、イサキの稚魚約300尾を放流した。2024年秋に大分県での開催を予定する「第43回全国豊かな海づくり大会」に向けたリレー放流の初回で、引き続き県内各地の子供たちと稚魚放流や海・川への親しみを通じて、水産業への理解促進を図る。

 リレー放流は1981年に海づくり大会の第1回大会を開催した、始まりの地・佐伯市鶴見(当時は鶴見町)からスタートした。バケツに入った約7センチのイサキを丁寧に海へと放流。児童らは「大きくなってまた鶴見に戻ってきて」などと声を掛けた。

 同校は9月の水産教室で、豊後水道が多くの魚を育む豊かな海であることを知った。一方で海洋プラスチック問題も学び、「魚やきれいな海を守っていきたい」との願いを強くしたという。

 こうした学習を踏まえ「豊かな海を守る」など、7か条の「松浦小学校海づくり宣言」を、JFおおいたの疋田一則鶴見地区漁業運営委員長に宣言。疋田委員長は取り組みを通じ「鶴見の海にもっと興味をもち、好きになってくれるとうれしい」と、児童らに応えた。

 同日は中型まき網漁船の見学や、アジやサバ、ナマコなど地元の魚介類を入れたタッチプールの体験も行い、地元の基幹漁業や水生生物への関心を喚起した。[....]