ボストンシーフードショーに干物で出展、骨問題の先に新市場

2024年4月4日

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現地バイヤーに商品をアピールする小西専務㊨

 3月10~12日に米国・ボストンで開催されたシーフードエキスポ・ノースアメリカ(ボストンシーフードショー)に、千葉・銚子市の(株)甲印小西商店が初出展した。創業100年を超える老舗干物屋の味は米国でも称賛された一方、特に骨に対する考え方が「現地に赴いて初めて実感できた」と、小西拓也専務は振り返る。とはいえ課題を解決した先に、「(米国には)チャンスがある」とも実感したという。

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 小西専務は成田市場の仲卸である(有)成田ヤマニとともに、千葉県ブースに出展した。世界各国から1200以上の関連企業が出展する中、干物を売り込んだのはおそらく同社のみ。現地ではなじみの薄い食材だが「魚の味が濃く出ている」など、高い評価が得られた。

 干物は、主に飲食店向けバイヤーらの注目を集めた。日本人の感覚で〝家庭向け〟といえるほど、身近な存在ではない。とはいえ専門店でプロが調理するため、においや煙、後片付けの問題から拒否されることはなかった。同社は電子レンジや湯煎で温めるだけの「甲印熟成ひもの焼き鯖」を開発し、自信をもってアピールしたが時期尚早だったようだ。[....]