ホタテ貝殻をアスファルトに

2024年5月21日

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微細なホタテ貝殻粉末がアスファルトの骨材として利用される

 ホタテ貝殻を原料としたさまざまな製品開発に取り組む(有)北栄(北海道八雲町)と舗装・土木工事事業大手の大成ロテック(株)(東京・新宿区)は、貝殻粉末をアスファルトの骨材として活用する技術を共同開発し、4月に特許を取得した。ホタテの貝殻が成長過程で二酸化炭素(CO2)を吸収する点に着目し、カーボンニュートラルの視点を入れているのが特徴で、近く始まる八雲町内の工事で導入される。

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 道路舗装などに利用されるアスファルト混合物は、アスファルトに骨材として石や砂、石粉などを混ぜて作るが、このうち主に砂の代わりに、北栄が高温で焼成したあと3ミリ以下に粉砕したホタテ貝殻粉末を使う。従来もホタテ貝殻をアスファルトの骨材として使用する取り組みはあったが、大成ロテックによると、各骨材の混合比率などを工夫し、「通常のアスファルト混合物と遜色ない品質」(同社)を実現するよう、技術を進化させた。[....]