三、百、千という結果

2018年4月27日

 2か月間以上にわたり都会の高齢者にワカメ作業を手伝ってもらった「結(ゆい)づくり」が終了した。休みなく続いた参加者のお世話や受け入れ漁家との連絡調整には正直疲れたが、それ以上にうれしいことや新しい発見もあったので、それを数字で紹介したい。まずは「三」。今年は移住定住コースも含めた参加者数39人、滞在延べ日数216人日となった。昨年のそれが17人、72人日だったので、お手伝いいただいた総日数は3倍に増加した。

 次は「百」。何と昨年結コースに参加された10人の方のリピーター率がほぼ100%となった。「ほぼ」とは2人が参加できなかったが、その1人は参加申し込みがあったものの、運悪く一時的に受け入れを中止せざるを得ない時期と重なったこと。もう一人は急に体調を壊しドクターストップがかかったこと。昨年参加された全員が今年も参加またはその意思を示していただいたのには本当に感謝したい。なぜならこのリピーター率の高さこそがこの取り組みの拡大に絶対に欠かせないからである。

 最後に「千」。実は今年は試験的に大学生にも参加してもらったが、教官から「行ってこい」と言われてやむなく来たのであろうか、全くやる気がない学生がおり、受け入れ漁家から「イライラするばかり、ボランティアとはいえむしろいない方がよい」と言われる結果となった。これまでそのような人は一人もおらず、それが当たり前かと思っていたが「もしかしたら結への参加者は1000人に1人の立派な人ではないか」と受け入れ漁家は再認識していた。

 大げさではない。参加の動機を聞くと、日頃から世に役立ちたいという強い気持ちがあり、本当に立派な方々だと思う。今年は世界に名だたるIT企業の部長クラスを退職したばかりの方も参加してくださり、漁業者から「結はとんでもない人と出会える機会もつくってくれる」と喜ばれた。よーしゃ、来年もがんばるぞー。