為替影響連載①/円安で高騰続く主要魚種

2022年5月26日

寿司種には輸入原料も多く使われている

 新型コロナウイルスの影響にウクライナ危機など世界情勢が大きく変化する中、為替レートは20年ぶりに1ドル130円台の円安を記録。その影響で輸入水産物の相場が急騰するなど影響が出始めている。一方、輸出は円安を背景に高価格商材のホタテをはじめ一部で活況がみられるものの、世界のコンテナ輸送網の混乱や運賃高などの影響で、高級商材を除きそのメリットは薄れつつある。為替変動に伴う水産物流通の現状について4回にわたり連載する。

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 対ドルの為替レートは昨年夏ごろからじりじりと下がってきていたところ、ロシアのウクライナ侵攻後の3月から一気に円安が進み、4月下旬とうとう20年ぶりに1ドル130円台を記録した。コロナ禍の影響で荷動きが鈍る中、加工原料などで輸入割合が高い水産業界にとって円安による原料高が加わることになった。[....]