<魚食にっぽん>[103]寿司をヘルスデータで最適化

2019年8月26日

「100年先には宇宙人と名店の寿司を」と食の未来像を語る榊さん

 日本の一流寿司職人が握る寿司を、遠く離れた異国で瞬時に食べられる!? 昨年、うぉーく(2018年7月30日付)で紹介した“すしテレポーテーション(転送すし)”構想がさらに進化していた。寿司屋のエンターテインメント性を生かしつつ、食のデータベース化とインターネットをつなげ世界中で共有すること。そして個々のヘルスデータに基づき最適化された食の提供など、魚食文化をも大きく変えるかもしれない「食の革命」について追跡取材した。

 米国テキサス州で開かれたSXSW(サウス・バイ・サウスウェスト)展示会で昨年発表された“すしテレポーテーション”に世界が驚愕(がく)した。そして今年の展示会では「SUSHI SINGULARITY(スシ・シンギュラリティ)」が、昨年の驚愕をさらに超えるものとなったようだ。

 電通でアートディレクターとして活躍する榊良祐氏は「寿司が世界中の人とつながり、オンライン上で生成、編集、共有され、新しい寿司が次々に誕生する。寿司が人の体とつながり、バイタルや遺伝子などヘルスデータに基づいて栄養素の個人最適化が実現する可能性を示せたと思う。オープンミールズもヘルステックや総合栄養ベンチャーなど新たな分野と連携し、さらに進化している」と話す。[....]