<魚食にっぽん>[77]命の大切さ資源学べる水族館

2017年6月26日

大水槽の魚を見ながら寿司を食べる

 見るだけでなく、魚や海を深く知ってもらおうと、命の教育や資源についても学べる水族館が福島県いわき市にある。「アクアマリンふくしま」(安部義孝館長)は魚が泳ぐ大水槽を前に飲食スペースを設け、資源量が安定した魚だけをネタにした寿司を提供するなど、魚食普及に力を入れている。
 「アクアマリンふくしま」は「水族館は魚が食料としても大切なことを教える場にしたい」との安部館長の思いのもと、「海を通して人と地球の未来を考える」を基本理念に2003年に環境水族館宣言をした。体験学習などを通じ、環境を考えることのできる次世代の育成などを目指し、資源量の少ない魚種を食べることを避け、資源の安定している魚種を食べる運動「HAPPY OCEANS(ハッピーオーシャンズ)」に取り組んでいる。
 愛嬌(きょう)のある魚の絵柄と合わせて、現在の資源状況を信号と同じ「赤・青・黄」で表現。赤信号は「大事に食べよう」、黄は「食べよう」、青は「すすんで食べよう」。この運動に賛同するレストランやスーパー、寿司屋などを募集し、県内外で現在25か所の店舗や団体が加盟している。[....]