<魚食にっぽん[75]>お魚ふりかけを、成長産業に

2017年4月24日

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「大きな活動は、日本と同じコメを主食とする東南アジアへのふりかけの支援」と語る松江代表理事。

 魚から栄養を取るにもさまざまある。主菜でなくても、ふりかけからだって可能だ。約90年前熊本で、魚の骨を砕いて粉にした元祖ふりかけ「ご飯の供」(?フタバ)が誕生。今や市場規模400億円の産業。一般社団法人国際ふりかけ協議会の松江慎太郎代表理事がふりかけの今と未来を語る。
 ふりかけは、ほかの食品の製造工程で出た端材などの副産物を原料にでき、乾燥させ賞味期限も長く延ばせるため、利益率が高いアイテムだ。永谷園や丸美屋などの大手企業が頻繁に広告宣伝を打つことができるのもそれを物語っている。ふりかけの元祖も魚の骨の粉末だし、ノリメーカーや節メーカーが数多く参入しているように水産の具材とは縁が深い。
 国内での白米消費は落ちる一方で、ふりかけの市場規模は、むしろ伸びている。化学調味料なども利用した従来の安価なふりかけとは違い、さまざまな業者がフリーズドライなどの乾燥技術の発達でこだわりふりかけ市場に参入し、ふりかけの単価全体が上がったことが背景にある。
 私が36歳の時に、地元の熊本で企画・運営会社のフラッグス?を立ち上げて以降、熊本の活性化につながるさまざまなビジネスの創出を手掛けてきた。そんな中で、平成25年に前身が発足した国際ふりかけ協議会は、内需のさらなる活性化を、と「ふりかけグランプリ」を企画して主催。今年も4月15、16日に同グランプリを熊本で開催。今後は「お茶づけグランプリ」と交互開催の予定だ。[....]