<追悼>大隅清冶・日本鯨類研究所名誉顧問/鯨類研究ひと筋

2019年12月27日

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 日本鯨類研究所名誉顧問の大隅清治(おおすみ・せいじ)氏が11月2日、急性心筋梗塞で急逝されました。享年89歳。60年以上の長きにわたり鯨類に関するさまざまな研究に従事され、国の内外に多大な研究成果を残されました。水産経済新聞社では大隅先生のこれまでの功績を振り返るとともに、日本が世界に誇る鯨類研究の第一人者の逝去を悼む関係者からの追悼の声、260人以上に上る知人・友人が集まった今月23日開催の「偲ぶ会」のもようを取り上げ、先生への供養に供します。

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 大隅先生は捕鯨産業が、盛んだった時代から商業捕鯨モラトリアムの実施、31年ぶりとなる商業捕鯨の再開という捕鯨の動乱期を見守り続けた生き字引的存在だった。鯨類資源の持続的利用を命題に鯨類の生態解明に生涯取り組み、急逝の前日も鯨類研究所の行末を案じていた、現役の鯨類学者だった。[....]