<沖縄の水産>モズク養殖安定化へICTブイ実証試験

2019年1月24日

成果が期待されるICTブイ(沖縄県もずく養殖業振興協議会提供)

 海況変化で豊不作の波が大きいモズクの安定生産を図ろうと、沖縄県もずく養殖業振興協議会と県水産海洋技術センターは、漁場の水温、塩分を測定し、得られたデータを定期的にスマートフォンに提供する、ICTブイ3基を試験的に設置。漁期が終わる今年6月まで実証化試験に取り組んでいる。
 設置したのは、NTTドコモが提供した水産ICTブイで、JF勝連漁協の津堅沖、浜比嘉沖、JF本部漁協の本部沖の3海域に試験的に導入。養殖漁場の水温、塩分を測定し、通信ネットワークを通してクラウド上のサーバーに送信、閲覧アプリにより「漁場環境の見える化」を実現した通信システム。
 ICTブイから得られる海況データに加え、海洋気象データ、各産地の生産状況などを収集し一元管理。これらの情報を蓄積し、組合員間で共有することでモズク養殖の安定化を図りたい考えだ。
 同システムの導入により、海の状況がいつ、どこでも確認でき、過去データに基づく養殖管理が可能になるため漁業者の期待は高く、今後の実証試験の成果が期待されている。[....]