<東京都ご当地サーモン?>多摩地域特産「奥多摩やまめ」

2020年12月7日

「奥多摩やまめ」

 新型コロナウイルス禍で盛況な屋外レジャーなどを通して川魚が脚光を浴びている。特に東京・奥多摩ではこの夏、都内にいながら自然を楽しめることから観光客が押し寄せ、ヤマメなどの特産魚の需要が大幅に増加した。特に目を引くのは多摩地域特産の魚種「奥多摩やまめ」。コロナ禍をきっかけにさらに知名度を高めている。「奥多摩やまめ」の概要や生産の現場を2回に分けて紹介する。

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 「奥多摩やまめ」は全雌三倍体の大型ヤマメ。三倍体は成熟しないので、産卵期にみられる身痩せがなく、一年中出荷できる。また、通常のヤマメのように2年で産卵して死んでしまうことがなく、3年で約1・5キロ(40センチ)、4年で2キロ(50センチ)まで成長する(通常のヤマメの約2倍)。身は鮮やかなオレンジ色で脂乗りもよいので、定番の塩焼きだけでなく刺身も楽しめる。奥多摩地域を中心とした養魚場や釣り堀で育てられ、地域の旅館や民宿、飲食店など[....]