<年頭会見>水産業界両トップ2018年の課題語る

2018年1月10日

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「MEL国際化を」と訴える白須会長(右)と「浜の構造改革を」と語る岸会長

 大日本水産会の白須敏朗会長は5日に開いた年頭会見で、「今年は戊戌(つちのえいぬ)。古い仕組みから脱却し、改善、改革する年だ。新たな水産基本計画にのっとり、業界の発展を図る」と抱負を語り、人・船・資源の構造改革を進め、水産業を成長産業化し、水産日本の復活を目指すと強調した。

一、漁船に乗る若い担い手が圧倒的に不足している。全国に46校ある水産高校の卒業生3000人のうち、漁船に乗るのはわずか100人だ。昨年から漁船乗組員確保養成プロジェクトをスタートさせ、漁業の魅力や醍醐(だいご)味を伝えるガイダンスを始めた。これが好評で、今春にはより多くの若者が漁業に入ってくると期待している。

JF全漁連の岸宏会長は年頭記者会見で、「今年は浜の構造改革推進、後継者など人づくり、規制改革への対応や資源管理、国境監視など沿岸漁業者の果たしている役割の正しい評価、市場改革と効率的な生産・流通体制のあり方など改革へ向けた実効性のある取り組みを行う年だ」と述べ、浜プランなどを通じて意識改革から実践へと移行し、「次のステップへ向かう正念場の年になる」と語った。

 一、会長に就任して5年近くがたつが、現在は、漁業者自らが意識を変え行動する変革の時代を迎えたといえる。次のステップへの挑戦を可能にする時が来たと思っている。[....]