<女性のチカラ>石橋秀子・丸千千代田水産取締役、働きやすい職場

2019年2月7日

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豊洲のオフィスで「働きやすい職場に改革」と決意を語る石橋さん

 東京・豊洲市場の丸千千代田水産の事業推進室で、広報と従業員満足度の向上に取り組んでいる。高校生の息子2人を育てる母親で、仕事と子育てを両立する大変さは身に染みて感じている。それでもフリーランスのフラワーデザイナーを経て「亡き父が大切にしていた会社に何か貢献したい。決めたことは初志貫徹でやり抜きたい」と、強い決意で家業の世界に飛び込んだ。

 事業推進室の役割の一つは、従業員満足度の向上だ。豊洲市場への移転を機に、オフィスを改革し、働きやすい職場の実現に取り組んでいる。「今までやらないことをあえてやることが大事」と話し、社員が調理して提案できるテストキッチンの設置や、コミュニケーションを意識したレイアウトを工夫している。オフィスの内装や家具も、女性らしい洗練されたセンスが光る。

 ほかの水産卸の女性社員比率は2割だが、同社は4割と高いことが特徴だ。「子供がいてもいなくても、皆の話を理解して、気持ちに寄り添ってあげる環境が働きやすいと思う。この職場でよかったと思える環境を目指したい」。

 幼い頃にみていた築地は完全な男社会で、閉鎖的なプロフェッショナルの世界だった。しかし、豊洲に来て、時代の変化をますます感じている。[....]