<夏期特集・北海道の水産>マグロTAC管理体制構築

2018年7月31日

休日でもクロマグロの漁獲情報を確認できるようにタブレット型端末も導入

 7月1日から知事管理の沿岸漁業でも資源管理法(TAC法)に基づく太平洋クロマグロの数量管理がスタートした。第4管理期間(2018年7月?19年3月)の小型魚(30キロ未満)の配分が実質ゼロの北海道では、放流の徹底はもちろん、各漁協に対し大型魚を含め採捕があった場合は毎日報告するよう求めるなど、TAC数量管理体制の構築・運用に向けて本格的な取り組みを開始した。
 道はTAC計画に基づく数量管理体制を構築するため、国の新規事業を活用し、6月に道総研水産試験場、道漁連、道水産会、道定置漁業協会で構成する「クロマグロ資源管理体制強化推進協議会」を設立。配分量の円滑な管理のため地区の漁業者代表から成る「TAC数量管理委員会」を設置した。
 協議会はインターネットの活用による漁協からのリアルタイムな採捕報告・情報共有体制の構築に着手。担当職員が土・日曜や祝日でも各漁協から送られてくる採捕状況を把握できるよう、タブレット型端末も導入。万が一の事態に迅速に対応していく。
 独自の数量管理用のエクセルシートを作成し、全道71漁協から毎日送られてくる漁獲量などの情報を一括管理。各漁協もパソコンを通じて情報共有ができる。全道集計、漁業種類別、海域別、振興局別の漁獲量、配分量の消化率、残枠も出るほか、各漁協の日別の漁獲量や自主休漁なども分かる。[....]