<商材シリーズ・ウナギ>「スーパーの蒲焼」が市民権

2021年7月13日

量販店・スーパーを中心にこの1年で大きく売場を広げたウナギ蒲焼(写真はイメージ)

 「食べながら資源を守る」難しい課題に向き合い、市場縮小を余儀なくされてきたウナギ業界が,この一年は反攻に転じた。新型コロナウイルスが飲食店需要を冷やし活鰻は苦戦したものの、一方で巣ごもりのプチごちそう需要を刺激したために量販店・スーパー中心とした加工鰻販売は著しい伸びを示してきた。10年以上ぶりに「スーパーの蒲焼」が市民権を回復した中で、夏の土用丑の日(7月28日)を迎える。主要各社の取り組みと併せて、業界の動向を紹介する。

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 2021年漁期(20年11月?21年10月)におけるニホンウナギ(ジャポニカ種)稚魚の池入れは、東アジア4か国・地域(日本、中国、台湾、韓国)で100トン超えの潤沢な池入れがあった前漁期には及ばなかったものの、近年の平均以上の水準である60トンは上回ったもよう。[....]