<全海水・長元新会長就任>餌確保や輸出振興など聞く

2017年7月10日

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飼餌料の高騰対策が喫緊の課題と語る長元会長

 14年にわたり全海水会長を務めてきた嶋野勝路氏の勇退を受け、新会長に就任した長元信男JF東町漁協組合長に、養殖業界のかじ取り役を担うか、インタビューした。
 ◆長元会長/最も急がねばならないのが、餌飼料の高騰対策。特に、生餌の安定確保です。現在、最も多く使われているモイストペレット(MP)の生餌原料となるマイワシ、サバなどの供給がタイトな状況になっています。配合飼料(魚粉)の供給状況や、優れた低魚粉飼料の開発促進など取り組みを強化していきたいと考えています。
 海外では水産物需要の拡大が加速度的に進んでいます。ほかの関係団体などと連携し、中国などアジア諸国、ロシアなどで販促セミナーを毎年開催してきましたが、今後も取り組みを強化していきます。大きな障壁となるのが、輸出手続きの煩雑さ。対応を急ぎたいと考えています。
 養殖の世界では今、大手資などによる「企業養殖」が増えています。同じ生産者、同業者として漁協生産者と企業生産者の垣根を越えた取り組みが必要な時期にきていると思います。多くの企業養殖の皆さんにも全海水という組織にもっと加わってもらえるよう、働き掛けを強化していきたいですね。[....]