3年間漁獲最大化、マイワシ太平洋系群/水産庁

2020年9月28日

 水産庁は24、25日の両日、都内で第2回マイワシ太平洋系群の資源管理方針に関する検討会(ステークホルダー会合)を開いた。現状の親魚量が最大持続生産量(MSY)を達成する目標管理基準を上回るため、最初の3年間を高い漁獲ペースに設定し、2021年の漁獲量を97・3万トンとする漁獲シナリオが支持された。24年以降は漁獲圧を下げて親魚量水準を維持する。パブリックコメントを経て11月に予定する水産政策審議会資源管理分科会で漁獲可能量(TAC)を決め、来年1月から実施する。

 会合の焦点は、資源の有効利用と持続性を両立させる“安全係数β”の活用法だった。マイワシ太平洋系群に当てはめると、水産研究・教育機構が通常加入期の再生産関係で導き出した「10年後も118・7トンを50%以上の確率で上回る親魚を残す」という目標管理基準値に、βは1以下の値を乗じて漁獲量を下げて、目標達成確率を上げるのが一般的だ。[....]