2018年全国スルメイカ水揚げ不漁続き史上最低濃厚

2019年1月18日

 昨年の国内のスルメイカ水揚げは、終盤も大きな挽回がみられず、JF全漁連が統計を開始した1984年以降で史上最低となった前年実績(生鮮、冷凍合計約5万4000トン)を下回るのが確実な情勢となった。極度の不漁により、下方修正局面にあった原料相場は反発、再び過熱してきている。
 全漁連が発表した昨年11月の全国のスルメイカ水揚げは、生鮮、冷凍合わせて前年同月比33%減の4509トン。前月10月に続く盛漁期の2か月連続の落ち込みにより、1月からの累計は前年同期比24%減の3万8338トンにとどまっている。年間水揚げは、12月の集計を待つ必要があるが、同月も漁獲不振が継続。最終的に生鮮、冷凍合わせ5万トンに届かないのはほぼ確実となった。
 昨年は、生鮮が主力の北海道など日本海側を主体に振るわなかったほか、三陸は八戸の釣り、まき網が低迷。本州日本海側も石川、鳥取が伸び悩むなど、全国的に薄漁に見舞われた。主に中型イカ釣り漁船が生産する冷凍スルメイカは、日本海漁場での不漁に加え、大和堆付近での外国漁船の違法操業問題も重なって、函館、八戸、小木の3港いずれの水揚げもまとまりを欠いた。[....]