2017年主要魚種水揚げ軒並み不振、JAFIC集計

2018年1月18日

 漁業情報サービスセンター(JAFIC)によると、2017年の主要調査港の水揚げはマイワシとサバ類を除く主要魚種で軒並み不漁となった。「マイワシとサバ類の資源量と水揚量が増加する一方、カタクチイワシ、スルメイカ、サンマが減少傾向。1970年代にもこのような状態があり、魚種交替の兆候がみられる」と話している。
 マイワシの17年の水揚量は41万620トン(前年比44%増)。特に太平洋系群で加入量が順調に伸びている一方、漁獲圧も低めに推移している。一方、カタクチイワシは2万4779トン(11%減)。14年に比べ15?17年は3分の1の水揚量で、太平洋系群の資源が減少している。

 サバ類は45万6591トン(6%減)。マサバ太平洋系群の卓越年級群が順調に漁獲された。

 サンマは7万7169トン(30%減)。1969年の5万2195トンに次ぐ過去2番目という歴史的な大不漁となった。やせ型主体だったことも特徴だ。17年の0歳魚の資源量も少なく急激な回復は見込めない。北太平洋漁業委員会(NPFC)での国際的な資源管理が期待されている。

 スルメイカは生鮮・冷凍合計4万7619トン(18%減)。秋サケは5万7611トン(31%減)。北太平洋全体のサケ資源は高水準にあるため、海洋環境の変化が懸念される。[....]