20年捕鯨枠前年同様295頭・32年ぶり通年操業へ

2019年12月24日

 水産庁は20日、2020年の日本二百カイリ内大型鯨類の捕獲枠を今年同様、295頭に設定したと発表した。二百カイリ内の大型捕鯨業再開としては、32年ぶりの通年操業のスタートとなり、前年同様鯨類の分布や漁場の状況を見極め、流通・消費も含めて、捕鯨業の可能性を探る事業となる。

 捕獲枠の前提となり、クジラ資源に影響を与える恐れのないよう科学的に算出した「捕獲可能量」も19年と同数の383頭。沿岸定置で混獲されるミンククジラの枠を19年同様の39頭と見込み、その他、留保分を見込んで、捕獲枠を策定した。19年との比較では、国際捕鯨取締条約(ICRW)のもとで6月までに実施された沿岸のミンククジラ捕獲調査分79頭が、今年度は6月まで正規の捕獲枠として沿岸捕鯨枠に上乗せされる。内訳はミンククジラ120頭、ニタリクジラ150頭、イワシクジラ25頭。業種別の配分は、沿岸小型捕鯨にミンククジラ100頭、母船式捕鯨にミンククジラ20頭、ニタリクジラ150頭、イワシクジラ25頭。

 沿岸捕鯨は4月から北太平洋域で、また、母船式は2?3月から小笠原水域で操業開始する予定。[....]