16年漁業生産1兆5856億円、養殖5千億円を回復

2018年4月5日

 農林水産省は3日、2016年の漁業産出額を発表した。産出額は1兆5856億円でほぼ前年(1兆5859億円)と同水準だった。内訳は海面漁業が9621億円、海面養殖業5097億円、内水面漁業198億円、内水面養殖業940億円。また、生産漁業所得の推計は8076億円となった。

 漁業産出額は1982年の約3兆円をピークに減少が続いていたが、2013年以降は増加に転じた。16年は全般的な漁獲不振により海面漁業は減少したものの、海面養殖業や内水面漁業は堅調な需要があり、全体では前年並みを維持した格好だ。

 海面漁業は、昨年の同調査結果で7年ぶりに1兆円台を回復していたが、その後に1兆円を割る数字に修正。16年はメバチやビンナガなどの漁獲減や日本沿岸へのサケの来遊量が減少。同年1月からロシア二百カイリ水域内でのサケ・マス流し網漁が禁止されたこともあり、前年比3・4%減の9621億円となった。8年連続の1兆円割れとなっている。[....]