16年世界漁業・養殖業生産/魚食依存高まる、FAO 

2018年7月12日

 国連食糧農業機関(FAO)水産委員会(COFI)は10日、「世界漁業・養殖業白書2018(SOFIA)」を公表した。それによると、16年の全魚介類(海藻を除く)生産量1億7090万トンのうち食用は1億5120万トンで前年を1・9%上回った。食用比率は5年前と比で4ポイント上昇し、消費では人口増加の上昇率を超える伸びをみせた。白書は「世界の人口が増加する中で、水産資源は人類が動物性タンパク質を摂取するうえで重要な役割を果たしている」と分析している。
 漁業・養殖業生産量のうち食用に向けられる割合は高まってきている。11年に1億3000万トンと全生産の84%だった食用の比率はこの5年で4ポイントアップの88%に上昇。一人当たりの消費量も5年前の18・5キロから20・3キロに増加した。消費量は年1・5%のペースで増加を続けており、世界の32億人超が動物タンパク質のうち2割を魚から摂取している計算。17年は20・5キロになったと推定した。
 魚消費の増加率は1961年から2016年の年平均で3・2%と人口の増加率(1・6%)も上回っている。[....]