魚食にっぽん[132]ゲノム編集魚で広がる可能性

2022年1月31日

サステイナブルな「22世紀トラフグ」

 昨年、ゲノム編集により可食部が従来より1.2倍に増えたマダイ「22世紀鯛」、成長スピードが1.9倍になったトラフグ「22世紀トラフグ」の流通が始まり、注目を集めた。食卓にはまだなじみがないかもしれないが、すでに一部がいつでも・誰でも購入できるようになっているのはご存じだろうか。日本で初めてゲノム編集した魚の販売を開始したリージョナルフィッシュ?の梅川忠典最高経営責任者(CEO)に今までの取り組みや今後の展望について聞いた。

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 世界的に近い将来のタンパク質不足が懸念されている中で、ゲノム編集技術で効率的な魚を生産して、この問題を解決していくことを目指して2019年4月に会社を立ち上げました。京都大学(湊長博総長)のゲノム編集、近畿大学(細井美彦学長)の養殖技術を核に、日本を代表する大企業など約60団体とともにオープンイノベーションで活動して[....]