魚にフレーバー加工、ハマスイが血液置換で風味を付加

2019年8月27日

活〆?と同社の技術で脱血したブリ。血液由来の変化が分かる。

 水産加工の(有)ハマスイ(本社・愛媛県愛南町、田嘉之社長)は東京ビッグサイトで21日から3日間開催された「第21回ジャパン・インターナショナル・シーフードショー」で、自社特許取得の脱血技術を活用した加工魚を初公開した。魚の血液を抜くのではなく、別な液体と置き換える仕組みで、その際に柑橘(かんきつ)類などのフレーバーを混ぜると、魚肉の細部まで香りが行きわたる。

 愛媛県の最南端にある愛南町は、マダイを筆頭に国内屈指の養殖魚の産地だが、都市部への輸送によい立地とはいえない。濵田社長はこの技術の活用により「チルド提供の期間がさらに伸びる」と見込み、町の魚の商圏を広める狙いだ。

 「魚嫌いの人にも『おいしい』と言ってほしい」との思いで開発したが、置換する液体に香りを付けると、魚全体の風味も一変する。期間中は町特産の柑橘類・愛南ゴールド(河内晩柑)やショウガ、ワサビ、紅茶の香りが付いた養殖のブリとマダイを提案。[....]