高級食材に買い集中、年末・主要9品目

2021年1月14日

 新型コロナウイルス感染拡大第3波の特殊な状況下での戦いとなった、2020年年末商材・主要9品目の動向がみえてきた。近年は正月らしさが希薄になっていたことから前年並みで“御の字”の状況が続いていたが、巣ごもり傾向が強まった今年は状況が一変。高級食材に買いが集中し、「高いカニから売れた」との声も聞かれるなど流通段階では好調と評価する声が相次いだ。ただ、小売現場では大都市圏が健闘し、地方は苦戦するなどまだら模様だった。

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 感染拡大が止まる気配をみせない中で帰省や海外旅行は手控えられ、多くの人々が都市部にとどまった。自宅にこもってせめて食べ物ぐらいは贅沢を楽しもうという意向が強く働いた結果、高級食材としてのイメージが強いカニ、本マグロ、大型エビなど華やかな商材がよく動いた。商戦規模に比べてシェアはまだまだ小さいが、非接触の買い物手段で脚光を浴びるネット通販の存在感が例年以上に高まった。[....]