高校生に漁師への道、宮城水産高で漁船就業ガイダンス

2018年8月1日

漁船漁業に関する説明を聞く宮城県水産高校の生徒たち

 宮城県水産高校(瀧田雅樹校長)でこのほど、漁船漁業に特化した就職ガイダンスが行われた。「船舶関係は多くの卒業生が就職する人気分野」だが、高校で“漁師への道”を専門的に紹介するのは全国的にも珍しい。13の企業・団体が来校し生徒59人に魅力や仕事内容など熱弁を振るった。
 ガイダンスには航海類型と機械工学類型の2、3年生が参加。どちらの類型も漁船や内航船など船舶関係への就職希望者が増加傾向にあり、実際に昨年度は卒業生の約6割が就職した。
 雇用側として遠洋マグロはえ縄、遠洋カツオ一本釣り、海外まき網、近海まき網、調査捕鯨などを行っている5都県(宮城、岩手、新潟、鳥取、東京)の13企業・団体が来校。一般的な就業フェアさながらにブースを構え、少人数に分かれて巡回する生徒たちに事業内容などを説明した。生徒たちは「経営者の思いを直接聞き、就職したい気持ちがさらに強まった」「魚が大好きなので漁船の仕事は本当に楽しそう。実際に就業する道を深く考えるきっかけになった」などと、目を輝かせていた。
 瀧田校長は「就職した際にどう生かされるかという実感はつかみづらい。ガイダンスを通じて現場のイメージをしっかりもたせることが大事。今後も継続し生徒たちの後押ししていきたい」と話す。[....]