養殖業の成長産業化、勘と経験に勝るAI給餌を/日鉄エンジニアリング

2020年11月19日

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境港沖のプラットフォームおよび養殖イケス

 水産庁は養殖業の成長産業化に向け、ブリ類やマダイなど5つの戦略的養殖品目の生産量を、2018年の24万トンから30年に41万?43万トンへ引き上げる目標数量を発表した。ただし、達成に現状のイケスだけでは到底足りず、大規模な沖合養殖漁場の開拓が不可欠だ。この分野で先行する日鉄エンジニアリング?は、人工知能(AI)と遠隔自動給餌による最適生産管理システムを開発中で、成長速度を速め、増肉係数の低減で経営改善を図りつつ、環境負荷低減にも貢献する。

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 沖合養殖の実証実験は、日本水産グループの弓ヶ浜水産?と16年から取り組んでいる。鳥取県境港の沖合約3キロ、水深15メートルの海域に、鋼製の給餌用プラットホームを建設。実際にギンザケを養殖しながら、約100トンの飼料の保管技術や、最長1・2キロ先のイケスへの飼料搬送の技術などを検証している。[....]