養ブリ 豊洲でキロ1000円超

2021年8月12日

 養殖ブリの相場が高騰している。東京・豊洲市場での取引価格は7月に入ってからキロ1000円超に上がり、8月には1050?1100円も出始めた。卸の担当者も「1000円を超えたのは10年以上前」という高値だが、今シーズンの稚魚(モジャコ)の池入れ量は過去最低の少なさで、来シーズンも供給の少なさは確定しており、秋の盛漁期を迎えても相場が落ち着く見込みは薄い。

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 新型コロナウイルスの影響で産地、加工業者に大量の在庫が滞留したのは2020年の春先から。国内の量販店向けは動いても業務や米国をはじめとする輸出向けが動かず、冷凍在庫として処理された分も多かった。今後への不安感に加え、資金繰りに余裕がない業者では、池入れ尾数を抑えて対応した。[....]